ぼくらはまちの探検隊



緑チーム

まちの建物に隠された暗号を解け

2回目 まちを探検する

あらかじめ答えが与えられているわけではなく、自分で考えて答えを見つけていく。そんな難しい使命を負った5人の隊員たち。この日の探検から上原のまちの建物に潜む「暗号」を解く鍵を見つけなくてはいけない。
小学校の東側にある商店街を北に少し行ったあたりが指定された調査エリア。まず、建物の用途により一戸建て住宅は緑色、集合住宅は黄色、商店は赤色、飲食店はオレンジ色、事務所は青色、公共施設は茶色のシールを地図に貼り、何階建てかという階数を示す数字も地図に書き込んでいくことに。同時におもしろい建物の写真を撮ってデータシートにどういうところがおもしろいか書き込む。
「この建物は正面がお店だけど、裏は住宅だよ」「ここはカフェだからオレンジのシールで、えーと3階建てだね」「ここは4軒の家が集まっていて、中心におもしろい壁があるね」「この家の壁につたが這っているよ」「あの三角形の建物、おもしろい」「これ、私の家!」・・・歩きながら調査地図やデータシートに情報が書き込まれる。途中で、路地に入って議論していると、近くに住むおばあさんが「何をしているの?」と声をかけてくれ、あめ玉を差し入れしてくれた。授業中だというのに、こっそりみんなでほおばり、心の中で「やったー」と叫びつつハプニングを楽しんでいた。
しかし、調査自体は地味な作業が続く。ようやく井の頭通りに出ると、目新しいビルが並んでいて、隊員たちの仕事も忙しくなった。「この建物ギザギザな形をしている」「この三角形の階段おもしろい」「門の上に木がせり出している」。写真も隊員たち自身の手で撮影される。時折、自分達の記念撮影もあったりするが、シャッターチャンスを探して真剣な眼差しを自らが住むまちに向ける。
2時間近くにわたる「まち探検」を終え、学校にもどる。ひとしきり歩き回って疲れたけれど、色とりどりのシールが貼られた調査地図を見ると、達成感が感じられた。しかし、これは長い道程のまだほんの入口にすぎない。この日見つけたものから、まちにあるいろいろな建物に隠された「暗号」を解いていかなければならない。