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Shin Muramatsu

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ボパール 2011 :鎮魂と再生 -建築史・都市史から被災地の未来を考える-
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 Bhopal 2011
ボパールガス事故:1984年12月2日、インド・ボパール市の米ユニオン・カーバイド(現ダウ・ケミカル)子会社工場から深夜、殺虫剤用のイソシアン酸メチルが漏れ、その場で3千人以上が死亡し、最終的には1万5千人以上が死亡したといわれてます。
この事故は27年が経つ今でも解決されておらず、今も毎年ユニオン・カーバイド工場の前では3000人以上の人が集まる大規模なデモが行われています。工場は事故後から閉鎖されたまま放置され、現在は激しく劣化していて、工場の周辺はスラムが形成されている状況です 。
「ボパール2011」は工場の跡地とその周辺地域の再生をテーマに、2011年1月にインド・ボパールで開催された国際ワークショップ&シンポジウムです。異なる専門や背景を持つ専門家たちを招いてボパール・ガス事故を、「モノ=工場の跡地」を通して再認識し、その「モノの再生」を通じて被害者や地域住民の都市への「再適応」、ガス事故への「記憶=追悼」を試みました。また、事故が起きたボパール市の「過去」を振り替え、「現在」を把握し、「未来」を作り出すことを目標にしました。


Urban Photo Rhizom
 ボパール2011のワークショップは各テーマ別に5つのユニット(芸術と都市再生、文化遺産保存、モニュメントデザイン、文化資源、都市再生)に分かれて行われました。村松ユニットは、村松伸教授と写真家の野村佐紀子氏をユニットマスターとして5カ国出身の12人のメンバーが、写真を用いた都市再生ネットワーク構築を試みました。
Urban Photo Rhizome は、@ボパールの住民が自分たちが住んでいる都市の現状を知り、A自らそれを外に発信し、B最終的にそれがフィードバックされてボパールに戻て来るネットワークです。
100台の使い捨てカメラを使って、100人のボパールの住民が彼らに好きなモノと好きな人の写真を撮ることから小さなリゾム(Rhizome)作りが始まりました。撮られた写真の対象に刻まれている個人や都市の記憶はインタビューと通して記録しました。そして、それらが集まってボパールの都市リゾムへ拡大されました。また、その写真で制作したポストカードを外へ発信することで、そのネットワークが世界に広がり、巨大なリゾムを形成しました。(Urban Photo Rhizomeのプロセスや成果物はhttp://www.facebook.com/urban.photo.rhizomeに紹介されてます。)

  災害は都市の歴史であり、そこに住んでいる人々の歴史でもあります。都市の現状を再認識することは、災害という非日常的な出来事が住民たちの日常の中でとう受け継がれてきたかを知る機会でもあり、それからの都市の未来を考える基にもなります。村松研究室は住民参加型の都市遺産・資産調査活動の多様な方法論や活用可能性を研究し、それを実践しています。


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